下椎葉

長い間、それも三年もの間、私たちの上をどんよりと覆っていた雲。コロナ、台風災害・・・。 その雲がようやく晴れた2023年の椎葉は、各地で祭りが目白押し。 再び賑やかさを取り戻した村の、夏の一コマ。

「上椎葉」はよく聞くけれど、「下椎葉」という地名は耳に馴染みがないという方は多いのではなかろうか。  七月のある日、午前十時半、「ドリーム」と書かれた大きな看板が掛かる下椎葉商店に二人のお客さん。朝の一仕事の後、主人の椎葉静男さんと冷たいジュースを傾けながら情報交換のおしゃべり。  小一時間くつろいで、 「さ、昼飯の時間じゃ。そろそろ帰ろう」 と、酒もタバコも日用雑貨も、何も買わずにお帰りになりました。なんとも大らかな商店です。

上椎葉から、山のてっぺん佐礼へ上がってみる。ハツヨさんの家の周りは夏野菜で埋め尽くされているかのよう。  きゅうり、ピーマン、とうもろこし、オクラ、ししとう、ゴーヤー、かぼちゃ、トマト、ミニトマト、そして梅干し漬けに欠かせないシソがたくさん。  山のてっぺんだけに狭い菜園で、場所取り合戦のように育った野菜たちの中を、かき分けかき分け、お土産にくれるトマトとピーマンを抱きかかえるように収穫してくれました。  さあ、椎葉の夏はいよいよ本番。