火の用〜心 その2

 この日は、年に2度行われる「防火査察(かまど検査)」の日。それぞれの地区の消防団員が手分けして民家を一軒一軒回り、薪ストーブや煙突、椎茸の乾燥室など火元の確認と、火の用心を呼びかけ、相談を行います。

 
 椎葉村消防団第4部は人員が少ないため、毎年女性部から助っ人を受けての見回りです。

 朝から数十軒の訪問を終えて、最後のお宅に到着したのはお昼を過ぎた頃。

「遅かったねえ、待っとったとよ。まあ、お茶でも飲んでいきない。」と、手作りのお菓子や漬物、こんにゃくの煮物でおもてなし。実はちょうど、お腹が空いていた頃です。

「こんなに用意してもらって、すみません。」
「いつもご苦労さん。ありがとう。」

 
 そんな気持ちのやり取りも、訪問の大事な目的の一つです。