合戦原神楽

合戦原王宮神社の午後三時、早くも西に傾いた太陽から光が差して、境内の周りを取り囲んだ巨木の影を浮き上がらせています。

舞ごとに使う面や御幣を控えの間に並べて最終確認。足りない御幣があると、若い祝子が下書きも定規もなしに、小刀で切り出し、七五三の数の細かい折り目まで器用につけて、あっという間に出来上がり。

神前の横には米で作る『ごく』をはじめ、神様へのお供え物が並び、 舞殿に繋がっている台所では賄いの料理がずらりと準備されつつあります。

外では大きな釜で豪快に球磨焼酎に燗がつけられ、さあ神楽の準備もこれで完了。祝子も氏子も婦人たちも、腹ごしらえをして長い長い夜に備えましょ。

男たちは、燗をつけた焼酎を豪快に酌み交わしながら腹ごしらえをします。赤飯、おにぎり、いなり寿司、あったかい汁、漬物たくさん。明日の朝まで長丁場ですから、いっぱい食べなきゃね。でも、そんなに飲んで大丈夫ですか?

神楽は猪肉を切り分ける『板起し』に始まって、神事、剣を使った舞へと粛々と進んでいきます。

祝子たちの白装束、彫り物と御幣の白、笹竹と榊の緑、その他に色彩は少なく、凛とした雰囲気の神楽。合戦原という地名のせいか、どこかに侍の気配を感じた一日でした。