伝わっていくもの

雨が降ったり止んだりする薄暗い曇り空の日に、十根川集落にある十根川神社に来ました。
小さな村人に案内してもらいながら風情ある石垣を超えて進むと、遠くから見てもその大きさがうかがえる木々に囲まれた十根川神社が姿を見せます。

境内にはきれいな朱色の本殿と、国内で2番目の高さを誇る八村杉が天高く伸びています。
那須大八郎が十根川に構えた陣屋に椎の木の葉を使ったので「椎葉」の名が起こったと文書に記されているそうです。

利根川神社に祀られているのはオオアナムチノミコトという出会いの神様だそうです。ご縁あって椎葉村に来れたことを縁結びの神様に感謝します。


十根川神社の階段を小さな村人が、お母さんの手に引かれて一歩ずつ階段を降りています。
過去から”伝わってきたもの”と未来へ”伝わっていくもの”今の時代を生きる自分たちは、未来に何を伝えていけばいいのだろうか?長い長い時間の流れを感じる場所で、そんなことを考えていました。

Local LAB Shiiba
村外ライター:永吉慶一(31才)

鹿児島・宮崎の両親から生まれて愛知県で育ちました。約5年勤めた会社を退社したのを機に、日本を9ヶ月間歩いて放浪。名古屋をスタートして紀伊半島(熊野古道)、四国(お遍路)、西日本と進み九州を一周しました。その後、園芸ビジネス専門誌の出版社で勤務。今後は伝統の”花祭り”が行われる愛知県北設楽郡”東栄町”に移住予定です。